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2005年2月14日月曜日

津波災害への寄付はもう十分!?

今日、たまたま The Times を買ってみた。日本では、「高級紙の」という枕詞と一緒に、Timesの記事は引用される。大学でも、"The Times"かぶれの教授がいたなぁ。しかし、いまとなってはこの新聞もルパートマードック傘下の落ちぶれた新聞だ。今日だって、大事なTony Blairの記事は、他紙がトップにも関わらず小さくしか取り扱っていなかった!

それは、さておき面白かった記事をひとつ。
アジアの津波事件はかなり衝撃的だった。お亡くなりになられた方の冥福をお祈りしたい。しかし、あえて言わせてもらえれば、「津波の被害者への援助バブル」は何とかならないのか。日本はどうだったか知らないが、この一ヶ月のイギリスは異常だ。Tubeに乗れば、"Tsunami Appeal"と言って、バケツを持った少年少女が寄付を募る。スーパーで野菜を買えば"Tsunamiの為に、あなたの1ポンドを寄付して欲しい”と言ってくる。
会社でも、"あなたの昨年の年収から換算した一時間分の給料の寄付”を募っていた。
そして、その結果が この記事である。「この6週間でイギリスだけで集まった700億円の寄付を使い切ることは到底不可能で、ある援助機関は募金の返還まで始めた」と言うのだ。これは単に、クリスマスで西洋から多くの人が休暇に行って犠牲になったことと、災害のビジュアル的な損害が繰り返しメディアで流されたことの効果以外の何物でもあるまい。民間だけでなく、国の援助にしてもそうだ。幾ら必要なのかという話が全くなく、”どの国がどこより多く出した。”という所に問題が集中している。世の中、”Tsunami”以外の災害や貧困で苦しんでいる人はいっぱいいるのだ。使い切れないだけの援助をする余裕があるのなら、もっと他にも苦しんでいる人へ分配できるようなシステムは出来ないのだろうか?同じ日の新聞で、"バレンタイン用の花をKenyaで摘んでいる黒人労働者は、一日に1ポンドしか給与を貰えず、4人の子供とともに貧困に苦しんでいる"という記事が出ていた。

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