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2012年2月11日土曜日

蓼科の冬 2012

毎年恒例の蓼科スキー合宿に今年もやってきた。3泊4日、ゆったり冬を満喫だ!

 二日目に、蓼科東急スキー場へ!なんと、今回はあろうことかカメラ&ビデオを忘れてきてしまった。記録魔としては、これほど残念なことはない......。仕方なく、Galaxy Tabで撮影。
今年のメインイベントは、息子のスキーデビュー!スキーセットを借りて、半日幼児教室にぶち込む。どうやって教えて良いのか全く分からなかったが、流石はプロ、上手に教えていた。2時間もすれば、緩やかなスロープをスルスルと滑れるように。しかし、顔は終始緊張。本人いわく、「スキーじゃなくて、雪で遊びたかった。」レンタル代+リフト代+教室代で9,800円。安くないのに...不満言われても。
翌日は、関東圏No1と思っているピラタス蓼科スキー場へ。ここは、100人乗りのロープウェイで一気に2,200mまで登る。上の方は、霧氷の別世界。八ヶ岳が美しい。
 流石にこの高度だと、北海道の雪みたいにサラサラで気持ちいい。

 いざ、出発!
兎に角、今日は雲ひとつない快晴で素晴らしかった。北アルプス、南アルプス、八ヶ岳、車山、蓼科山などなど知ってる山がぜーーんぶ見える。ダイナミックなパノラマに酔いしれた。

2012年2月2日木曜日

ヒルズ黙示録 検証・ライブドア 大鹿靖明著

著者の書いた「メルトダウン ドキュメント福島第一原発」が話題になっている。早速読んでみようと思ったが、Amazonでは入荷待ち......。その他の著書も面白そうなので、この本を買ってみた。

これは、面白い!どうしてこれまで自分のスコープに入ってこなかったのかと悔やまれた。もともとは、ライブドアのニッポン放送買収騒動のまとめとして書き始められたが、徐々に六本木ヒルズを舞台とした村上ファンド、楽天とTBS、その後のライブドアへと話が広がっていて読み応えがある。

まず、僕が感じたのは、あれだけの泥仕合を演じたライブドア経営陣の金融知識の浅さだ。それが、様々な当事者が群がり、問題を複雑化し、自らをも雁字搦めにしてしまった。また、買収対象とされたTBSやフジテレビの一貫した株主軽視の態度も象徴的だ。多くの日本企業に共通したこの意識が、結果的には株式市場の低迷に繋がっている。自らの株主軽視が、自社の年金資産の低リターンに繋がっていることを分かっているマネジメントは本当に僅かだ。

あの時代をうまく表した言葉も見つかった。
「互いに刺激しあって、天まで届けと高みに登り詰める六本木ヒルズの競争は、もはや自分たちでは止められない自己肥大化の競争になりつつあった。堀江、三木谷、村上、そしてLB、GS。ヒルズに巣くう男たちの自意識はもはや止まらない。みなが自身を『神』と思うようになっていた。」
これは、超金融緩和と、資本移動の自由化によって、お金が簡単に借りられる時代であったことが背景にある。前代未聞の追い風が吹く中で、敗者になるほうが難しかった。それを、自らの力と勘違いした人々を僕も多く知っている。いや、勘違いしない方が難しいほど、あの追い風は強くそして長く吹いたのだった。同列に扱われた人々の中でも三木谷氏、孫氏は引き続き経営者として成功している。この差はなんだったのかを考えるのも面白い。

著書を読み進めると、有名になる快感を覚え、社業に専念しなくなった社長の影で私腹を肥やそうとした宮内、中村の画策も読み応えあり。この部分は、AERA取材チームの取材力に感服した。宮内に実刑が下った理由がよくわかった。今でも、堀江本人は、自分の刑期が宮内よりも長いことが腑に落ちないと思っているのではないだろうか?

終盤、著者は事件から大きくズームアウトして時代を眺めている。この鳥瞰図は非常に的を射ている。P415辺りだ。

「ライブドア事件は、この国の長期不況が収まり、オールドエコノミーが域を吹き返すタイミングでおきている。ヒルズ族を象徴したライブドアは、そんな時代の転換点のあだ花だった。楽天の三木谷も、村上も、オールドエコノミーの疲弊期に主役に躍り出て、金余りという武器を持った。とはいえ、好景気に見える日本経済も、より視野を広げてみれば、病巣が民間から財政へ移ったに過ぎず、今そこにある危機は依然として続いている。近い将来、国家破産が必ずや一人ひとりの国民の家計からの収奪となって現れよう。『粉飾集団』と汚名をかぶせられた彼ら、及びその世代は、今後少なくとも20年間、中核納税者として『粉飾国家』のツケを払わされる使命にある。」

有権者の平均年齢が50代半ばの国家で起きた世代間経済闘争は「ジジイ」の勝利。その後の政権交代で、ばら撒き政治に完全に逆戻り。ライブドア事件が暗示するこの国の将来は果てしなく暗いのである.......。

そこに起きた、原発事故.....。最新作を早く読んでみたい。




2012年2月1日水曜日

フリーエージェント社会の到来 ダニエル・ピンク著

ある種、教科書的な本であろう。出版されて10年経つのに、Amazon マーケットプレイスの価格は常に高値圏にある。それだけ、どこかで話題になり読まれているということだ。
一応、プロフェッショナル職についている私としては、余り新鮮な感じはしなかった。しかし、米国での社会現象は10年から15年遅れて日本でも起きるという視点を持って読んでみると、10年前に米国で出版されたこと、当時のこの本に書かれている内容は米国でも「新鮮な論点」であったことは重要なことかも知れない。日本の会社で、ゼネラリストの道を歩んでいる人、自分には「色」が付きすぎたかなぁと思っている人にとっては必読かも。

印象に残ったのは、FA的に働いている人の大多数が、さほど親しくはない知り合いから職の紹介を得ているという下りだ。このことは、確かHBRでもテーマに選ばれた様に思う。確かに、自分自身でも数回しか会ったことはないが、人に紹介出来る人間かどうか、信頼できる人間かどうかなどはある程度判断をしていることに気づかされる。人と関わる時は真剣勝負しないとね。