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2011年8月12日金曜日

「ふがいない僕は空を見た」 窪美澄著 


出版されて1年経っているが、ひそかに話題になっているらしい。2011年本屋大賞、本屋が一番売りたい本第2位だと。仕事と余り関係のない本が読みたくなり、思わず手に取った。
5つの短編集の形を取っているが、それぞれは同じ物語の中の違った登場人物が主人公になっており、全体としてまとまっている。最近、なんかこういう形式の本が多い。1Q84の影響なのかな?それとも、1Q84自体もその流れの中の1冊なんだろうか?
本のテーマの一つは、衰退する日本、日本人の貧困化や知的衰退etcであるが、このテーマもなんだかおなかいっぱいだ。「下流の宴」や、「無理」 なんかでも、扱われたテーマで独特の嫌ーな読後感は今回も例外でない。敢えて見たくないものを見せられた気分か。登場人物が多い割に、読みやすくするためか文字の量が少なく、必然的にそれぞれの作り込みが稚拙に思えた。
まあ、読み終えてみるとそれなりに作者が言いたいことは浮かんでくるが、敢えてそれをここに記す程の事でもなかろう。
なんで、こんな本が本屋大賞の第2位なのか、そのことに何か意味があるように思う。
お金の無駄であったが、まあヒット率100%はない訳で、仕方ないことか。

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