人間というもの、外面は完璧に見えても必ずアンバランスさを持っている。ギャンブル依存症もその一つであろう。誰もが持っているであろう裏の一面への興味から、読んでみたくなった......。しかし待てよ。特別背任罪で有罪になった人間に、なぜ金を払う必要があろう?ということで、図書館で予約を入れてみたら、約1年経ってまわって来た。
さらっと読める娯楽本であった。「俺は確かに罪を犯したが、仕事は出来たんだ!」ということをこの人は主張したかったようだ。一方、著者のどういった経験が依存症に繋がったのかの自己検証が余りなされていない。この部分に関心があったのになぁ。父子関係に遠因が有りそうな感じはするのだが、本を読んだだけでは伝わってこなかった。
「『私は努力しています』というヤツが一番困るのだ。日本人のメンタリティは『努力しています』という言い方をやたらと好む。何も考えないでいるくせに、朝は誰よりも早く会社に来て、誰よりも遅くまで働く。結果が出ていようがいまいが、そんな人間に免罪符が与えられがちなのだ。方向違いの努力をしているにもかかわらず、結果が出ているか出ていないかを別にして『あいつは一生懸命やってるじゃないか』と認めてしまう。実に迷惑な話だ」という部分は共感できたなぁ。
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