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2011年1月5日水曜日

「バンダルの塔」 高杉良著

 
暫く絶版となっていた本書だが、新装版ということで再出版されている。以前、面白いので読んでみてと知人にコピーを貰ったのだが、途中でやめてしまったので再版記念に読むことにした。
下手な感想を書くと、真っ向から批判されそうな内容だ。読み手の立場によっていろいろな感想があろうが、僕は日本人の弱点が凝縮された企業小説だと感じた。イランだけではない。海外プロジェクトにかかわっている人は必読だろう。この経験が全く活かされていない海外プロジェクトがその後も多々あり、本質的な失敗の要因に日本人特有の共通項を感じる。80年代初頭が初版のため、尻切れトンボの感は否めない。続編があると面白いのだが、筆者はその後の展開に創作意欲すら失ったのかも知れない。

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