雑誌「選択」の巻頭記事は、僕の常日頃感じていることを活字にしてくれていて嬉しかった。日本の観光産業に携わっている人が読むと、どう思うのだろうか?
先ず、旅館の煩さはあり得ないと思う。仮に早く到着してしまうと、15時前はまるで「招かざる客」だ。それが、15時を過ぎると一転、「お客様」になる。そして、余りに早すぎる10時のチェックアウトに10分でも遅れようものなら部屋の電話がガンガンなり、追い出される。食事もそうだ。17時半から19時までの間のお好きな時間と言われる。いやー、お好きな時間は20時なんですが.....。フレキシビリティ全くなし。朝食なんか、最悪。ぬるい味噌汁と魚の日干しくらいしか出さないのに、朝早くから起きなければならない。貸切風呂なんてのも、分単位で予約なんて全く落ち着かないよ。そもそも連泊なんて想定すらされてないし、フル(押しつけ)サービスで割高で、アホらしくて連泊なんてできない。
特に大規模温泉ホテルがすべて内側に取り込んでしまった著名な温泉街なんて最悪。10時に追い出された人が、仕方なく入るような「ガラス博物館」だの「ぬいぐるみ博物館」だの「○○園」だのしかない。食事するにしても、昼食需要に絞った割高なお店ばかり。一日過ごせる公園があれば有難いのだが、そんなのありゃしない。
中国からの訪問客1万人キャンセルというニュースをみて驚愕した。まだ、こんなことやってるんだぁ。なぜ、「社員旅行」に来てた人が、個人旅行で来ないのか?何をやったらいいのか?そんなことも考えずに「社員旅行」の代わりが「中国人旅行客」らしい。観光庁が音頭をとってこんなことやってるんだから、泣けてくる。日本の観光サービスは決定的にイノベーションが欠けている。同僚の外人連中も、日本はきれいなところが多いのに、コンクリばっかりにしてしまってといつも嘆いている。彼らは長期に1カ所滞在というのが基本的な旅行のスタイルだが、そのニーズを満たす施設は極めて少ない。
以下、雑誌の記事です。
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・宿泊施設は地域の文化とはかけ離れた、観光スタイルといえば一昔前の大型バス観光の発想にとどまっている。
・ホスピタリティという観念の洗い直しも必要。例えば日本の旅館では出入りの時間や食事、風呂の時間まで細かく決められ それに客側が合わせるスタイルだ。今は提供者が客に合わせる時代である。・意識の高い日本人の中には国内の観光地を見放している人も多い。
・まずは自らの「遅れ」を認識し、世界の観光産業の進んだノウハウを吸収することだ。そして景観を洗い直し、作り直しを急ぐことだ。バブル期の悪趣味な観光ブームで、日本は歴史的な景観を粗末にし続けてきた。
・国の政策も旧態依然の大型バス観光的感覚が根強く、どうしても数字に走り、中国人招致一辺倒だ。
ショッピングにしか興味がない今の中国人の観光スタイルに流されれば、日本の観光文化が破壊される懸念もある。
観光立国という方向性自体は正しいが、必要な知識やノウハウを身につけないまま、やみくもに進むようでは、実現は不 可能だ。
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しかし、子供が小さく、国内観光地を見捨てるわけにも行かず........。僕の解は東急ハーヴェストの会員権。ここは、エクシブなんかと違い、豪華さは全くないんだけど、どういう滞在にするか自分で決められるのが良い。食事は中のレストランで取ってもよいし、外に出てもよい。僕のホームグラウンドの蓼科は部屋で調理も可能。チェックアウトは12時だし、風呂はいつでも入られるし。プールまで付いている。部屋は最低40㎡からでゆったり出来る。チェックインは流石に15時からだが、その後であれば夜中到着でもOKだ。金曜日に帰宅後出発し、23時チェックイン。ひと風呂浴びて寝て、土曜日は行き成りリゾート地。フルに遊んで2連泊というのが我が家の基本パターン。那須、軽井沢、蓼科などなど、あちこち24カ所も施設があり飽きない。
成熟化した個人旅行の受け皿として求められているのは、自然をうまく取り込んだ敷地の中にうまくヴィラを配置した様な形態だと思う。広々とした空間、日常では味わえない自然、他人が気にならない環境。これが、30戸から50戸くらいのスケールがちょうどよいと思う。センター施設にBarやプール、レストランをおいても成り立つ規模だ。それから、価格は人単位ではなく、部屋単位が基本ですね。
数週間前のFT Weekendにこの様な記事が出ていた。こういった施設が日本にも沢山出来ると嬉しいなぁ。 一泊1,350ドルはちょっと高いけど。どなたか、作ってください!
数週間前のFT Weekendにこの様な記事が出ていた。こういった施設が日本にも沢山出来ると嬉しいなぁ。 一泊1,350ドルはちょっと高いけど。どなたか、作ってください!
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